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「不動産オーナーの法人活用と相続対策」 中央経済社
「賢くお金を残す! 大家さんのための節税対策」ぱる出版
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当事務所は相続税・贈与税業務を得意分野としております
遺言書作成のお手伝い、公正証書遺言書の証人・執行人もお引き受けしております
土・日・祭日にもご予約の上ご相談受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ

相続

多少なりとも財産を残される方は、予め自分の志を生かすため、また残された、家族に余計なもめ事の種を残すことを避けるためにも、自分の意志をはっきりとした形で表すことを、専門家の立場からお薦めします。遺言書の作成や生前贈与など、方法はケースバイケースです。また相続税の申告、納税義務が発生する場合は、納税資金の予定を立てる必要があります。

遺言書作成のすすめ

考えてみれば、個人資産管理や事業承継、そしてご家族のこと、また誰にも言えない秘密など、いつかはきちんと整理しておかなくてはならないことが山ほどあります。遺言とは、遺言者の最終の意思を表明するもので、遺言者の死亡によって、一定の法律効果を発生させるものです。
満15歳に達した者は遺言をすることができます。但し、正常な判断力があることが前提とされます。

相続税の軽減

今後少子化が進んで、相続人が限定される事態が増えていきます。遺産分割で揉めることは無くても、相続人が少ないため基礎控除が少なく、税額が多額になる可能性があります。
今のうちに生前贈与や贈与税の配偶者特別控除等により、予め財産を配偶者や子供に移しておくこと、相続税がかかる相続財産を事前に減らすことが必要です。

法定相続人

死亡した人の財産を相続できる人は民法に定められていて、相続できる人を法定相続人と言います。
また、民法では法定相続人に優先順位を設け法定相続分を定めています。
(1)配偶者(1/2)と子(全員で1/2)
(2)配偶者(2/3)と父母(いない場合は祖父母1/3)
(3)配偶者(3/4)と兄弟姉妹(1/4)

遺留分

遺留分とは、相続人が一定の範囲で相続する権利をいい法定相続分の1/2が遺留分となります。被相続人の兄弟姉妹には、遺留分はありません。
相続する権利を侵された、遺留分を持っている人(遺留分権者)は、相続が発生した日から1年以内に家庭裁判所に対して「遺留分の減殺請求」をすることができます。

遺言書の種類

遺言書がある場合、相続人はこれに従う義務があります。 しかし、遺言書は、法律に従って作成されたものでなければ、法律的な効力が無くなってしまいます。 遺言書の種類は以下のとおりです。

1.自筆証書遺言
すべて自筆で書きます。
日付を記入し封筒に入れて、「遺言書在中」と記入、自署捺印をします。
長所
①1人で何時でも簡単に作成できます。
②遺言した事実及び内容も秘密にできます。
③難しくなく費用もかかりません。
短所
①紛失・隠匿などの危険性があります。
②不備だと無効になるおそれがあります。
③遺言を執行する際に、検認手続がいります。

2. 秘密証書遺言
遺言の内容を誰にも知られないで遺言を作る方法ですが、不備があると無効になってしまいます。
遺言書を作り(自筆でなくてもワープロでもOK)、証人二人(推定相続人などはなれませんので関与税理士等)と公証人役場に行って、全員が署名捺印します。
公証人は遺言書の保管は行いません。
長所
①遺言の存在を明確にし、秘密が保てます。
②公証されているので、偽造・変造の危険がありません。
短所
①公証人が関与するので手続きがやや繁雑です。
②遺言の内容自体は公証されていないため紛争の可能性が残ります。
③遺言を執行する際に、検認手続がいります。

3. 公正証書遺言
二人以上の証人(推定相続人などはなれませんので関与税理士等)と同伴で、公証人役場で作ってもらいます。
必要な書類は印鑑証明書、推定相続人の戸籍謄本、固定資産の評価証明書、財産目録、若干のお金などです。
内容を誰にも知られないで、遺言を作れますが不備があると無効になってしまいます。
長所
①公証人が作成するので、内容自体のトラブルが少なく証拠力も高く、安全確実です。
②原本を公証人が保管するので、偽造・変造・隠匿の危険がありません。
③遺言執行の際に検認手続がいりません。
短所
①公証人が関与するので作成が繁雑です。
②遺言の存在と内容を秘密にできません。
③費用・手数料がかかります。

当事務所では、遺言書作成のコンサルティング、公証人役場での証人、遺言執行人をお引き受けしています。
どうぞお気軽にご相談下さい。

基礎控除

相続財産の課税価格の合計額が基礎控除額以下の場合は、相続税額が発生しません。

平成27年1月1日より
基礎控除額 =3,000万円+600万円×法定相続人の数

相続税

※ 平成27年1月1日から

各法定相続人の取得金額税率控除額 (万円)
1,000万円以下10%
1,000万円超 3,000万円以下15%50
3,000万円超 5,000万円以下20%200
5,000万円超 1億円以下30%700
1億円超 2億円以下40%1,700
2億円超 3億円以下45%2,700
3億円超 6億円以下50%4,200
6億円超55%7,200

各人の相続税の合計を、実際の相続分で按分して納付します。

贈与税

相続財産が多額になるほど多額の相続税が課せられます。

予め相続財産を贈与によって減らす場合の贈与税を考えますと、贈与税の税率は、相続税の税率より割高です。

たとえば数年にわたって計画的に財産を贈与する、つまり年間の贈与財産を少額にすれば、高い税率を回避することができます。

(例)1千万円の現金を一度で贈与した場合の贈与税は

 (1千万円-110万円 ※1)×40%-125万円=231万円

これを、5年間で贈与した場合 

1年当たり (200万円-110万円 ※1)×10%=9万円 
5年間では、9万円×5年=45万円

比べると贈与税の差額は、186万円となります。

ただし、相続人が死亡した日から3年以内に贈与された財産は、相続財産として相続税の課税の対象(生前贈与加算といいます)になるので、あわてて贈与しても効果がない場合もあります。

この場合納付した贈与税があれば、計算された相続税から控除されます。

相続人以外、例えば子供の配偶者、孫などに対しては、生前贈与加算は対象外です。

基礎控除は1年間に110万円

<一般の贈与税>税率の引き上げ

基礎控除、配偶者控除後税率控除額(万円)
200万円以下10% 
200万円超 300万円以下15%10
300万円超 400万円以下20%25
400万円超 600万円以下30%65
600万円超 1,000万円以下40%125
1,000万円超 1,500万円以下45%175
1,500万円超 3,000万円以下50%250
3, 000万円超55%400

<直系卑属への贈与税>税率の引き下げ

基礎控除後税率控除額(万円)
200万円以下10% 
200万円超 400万円以下15%10
400万円超 600万円以下20%30
600万円超 1,000万円以下30%90
1,000万円超 1,500万円以下40%190
1,500万円超 3,000万円以下45%265
3,000万円超 4,500万円以下50%415
4,500万円超55%640

贈与税の配偶者控除の特例

配偶者間での居住用財産の贈与には、特例が設けられています。
居住用不動産又は居住用不動産を購入するための金銭を婚姻期間20年以上の配偶者に贈与した場合には、要件を満たせば基礎控除110万円の他に、最高2千万円を控除することができます。
これも、相続財産を減らす為に利用できる方法です。

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